最近の研ぎ屋さんは大体研磨機で包丁を研ぐようです。
昔は基本的に砥石でしたが、 砥石で研ぐのは時間が掛かる為なのでしょう。
それに天然砥石だと石の目があって研ぎに変な癖が付いてしまう事もあります。
かなりの熟練者でないと綺麗に研げない事が多いのです。
その点、均一に固められているグラインダー用の砥石は そういった心配がありません。
砥石にも均一に作られた物はありますが、 どうせそれを使うなら研磨機を使った方が早いというのは当然の考えでしょう。
包丁を研ぐ為の研磨機は実は普通の研磨機と少し違います。
普通の研磨機だと熱が発生するため、 きちんと水で冷やしながら研がないと刃が反ってしまうのです。
しかもただ冷やすだけでなく刃を歪ませないようにタイミングを 熟知していなければなりません。
その為、刃物専用の水冷式の研磨機があるのです。
刃物用の研磨機は常に水で冷やしながら研げる という理想的な研磨方法が取れるので、 後は刃先を整える事だけに集中出来ます。
今ではプロの使う包丁でもこの専用研磨機で研ぐ事が出来ます。
もちろん砥石を使った研磨の方が細やかに 刃先をコントロールする事が出来ますし、 何より包丁を研げる回数も多くなるので持ちが良いという事もあるでしょう。
しかし、プロであるからこそ早く仕事に使えるように 復帰させる事も大切な事なので、 時間を短縮出来る研磨機での包丁研ぎは 決して悪いものではないと思います。
最近はステンレス製の包丁が大勢を占めてしまい、 包丁の研ぎ方自体も変わってきてしまいましたが、 まだまだ鋼製の和包丁は多くの職人に愛されていますし、 こういった包丁の研ぎが必要なシーンは無くならないでしょう。
鋼の包丁の切れ味の良さはステンレスの包丁の追随を 許さない部分がどうしてもあります。
熱を生じないですっきりと切れる事が 料理に及ぼす影響というのも和食の料理には大切な事ですから、 そこに新しい技術である研磨機を上手に導入して 手間をなるべく省けるのは、 伝統を繋いでいく際に決して悪い事ではないでしょう。
最近ではこのような中古の機械の買取業者も増えて 中古品もそこそこあるようですよ。

